今年の「あいちアール・ブリュット展」は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、開会式をはじめ、トークイベントや舞台・ステージ発表は中止なりましたが、9月17日から9月22日までの6日間、県内の皆様からお寄せいただいた公募作品の展示と、「アール・ブリュット美術館」と称する特別展示を行いました。
作品展のみの開催でしたが、1700人を超える方にご来場いただきました。ありがとうございました。
それでは今回の作品展の様子をご紹介したいと思います。
今回の公募作品は、絵画、オブジェ、書道、写真など様々な種類の作品666点をご出展いただきました。作品の搬入にお越しいただいた皆さん、ありがとうございました。長い自粛期間が続きましたが、たくさんの皆さんの力作を展示させていただくことができて嬉しい限りです。
今年は、ドラゴンやお面、都道府県などの文字の描かれた作品など、私たちの頭上にも作品が展示され、迫力のある、そしてワクワクする展示になりました。
舞台芸術は中止となってしまいましたが、その中でもなんとか表現活動をご披露できないかとの思いから、愛Wishプロジェクトの皆さんと県内の障害のある方がリモートで練習を行い制作した、映像作品「とんでもない」を会場内にて上映しました。
今年の公募作品のテーマを「つながるアート」としたのは、新型コロナウイルス感染症の影響により、人と人とのつながりが途切れてしまわないよう、「みんなの心のつながり」を、展示をとおして発信することが目的でした。
今回の展示作品には、その新型コロナウイルスをテーマにした作品も多く、そんなウイルスに負けない気持ちが作風に表れていたのか、明るく元気で、また観る人を笑顔にさせてくれるような作品が会場に溢れていました。ご来場いただいた方々にも、作品をとおして伝わる作者の皆さんの思いやパワーから、「みんなの心のつながり」を感じ取っていただけたのではないかと思います。
次に、「アール・ブリュット美術館」の様子をご紹介します。
今年の「アール・ブリュット美術館」は、過去2回優秀作品に入選された方々や、絵を描くことを仕事として活躍されている方々など53名の作品を展示いたしました。
年々、本美術館展示作家も増えてきており、新しく木の展示壁を設置したり、愛知県の障害者アートにおける時代のキーマンとなった方々の作品に青い幕をつけたりと、例年とは一味違った展示になったと思います。さすが愛知県を代表する皆さんの作品とあって、来場された方々は、1つ1つ作品を熱心にご覧になっていました。
まだまだ新型コロナウイルス感染症も終息の目途が立たない状況でありますが、大村知事や青山副知事をはじめ関係者の皆様方、また作者の方やそのご家族、支援者の方々はもちろん、興味を持って来られた方、ふと立ち寄って来られた方など、今年も本当にたくさんの方にお越しいただきました。
作者の皆さんの作品にあふれるチカラや、込められた思いは、多くの方々の心に届いたと思います。本展示が障害者アートの更なる広がりの一助となれば幸いです。